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外資系企業への転職(すぐクビ(解雇)になるの?)

皆さんのなかには外資系企業に興味がある人もおられると思います。ただ、まわりに実際にはたらいている人がいなかったり、噂レベルの情報だったり、興味はあるけど踏み出せない人もおられるかと思います。今回の記事は外資系企業で働くという視点で書いてみたいと思います。外資系企業についてよく聞かれる質問に、

外資系企業ってすぐクビになったりするんですか?

があります。半ば都市伝説的な話になっていると思いますが。まずこの質問について答えてみようと思います。

簡単に言うと、すぐにクビになるようなことは普通ありません。

採用のプロセスは面接の趣旨も含めて日本以上にしっかりしていると思います。日本では課長や部長クラスが面接を担当すると思いますが、アメリカ企業の採用では、実際に一緒に働く担当レベルとの面接があったり、当然、日本ローカルはもとより、カウンターパートの海外本社(場合によっては上司自体が海外にいるケースも多い)の担当者との面接も複数回あり、私の知り合いは合計で10回ほど面接があったという人もいました。それくらいきちんとした面接をして獲得した人材をそうそう簡単に手放したりはしません。

ただ日本の会社と大きく違うことは、利益を生み出さない部門やグループは丸ごと切られることが少なくありません。

事業にしても、人材にしても、会社視点では投資をしているという意味合いがとても大きいと思います。例えば、10億円のお金を使うなら、10億以上になって返ってこないとお金を使う意味がありません。これは資本主義の原理でいうと当たり前ですよね。ただ、この考え方にどれくらい忠実かという度合いが日本企業と欧米企業とでは大きな隔たりがあると思うのです。

株をやられている方はご存じだと思いますが、”損切り”という言葉があります。投資した株価が落ちてしまったので、あえて損を覚悟で放出して、損失がこれ以上拡大するのを防ぐ”あれ”です。これをやらないと、いつまでも暴落した株を持ち続けて、いつか上がる、いつか上がるともう上がらない株を半永久的に持ち続けて、損失を大きくしてしまうことになります。

端的に言うと、損切をきちんとやるのが欧米企業、やらないのが日本企業です。

これはやるとやらないとでは、如実に業績に大きな差が生まれます。別の記事で触れたいとは思いますが、この差は日本の労働生産性が落ちてきている背景の一つにもなっているのではないかと思います。

話をもとに戻すと、つまり、たまたま、あなたが利益の出ない部署に配属されたり、期待されたパフォーマンスが出せていない場合は、残念ながら解雇される条件に入ってしまいます。ただ、これは十分避けられるリスクです。期待されているスキルがちゃんと見合っているか面接時に確認する、配属される部署、事業は本社の戦略のなかでどういう位置付けなのか確認することは可能です。

日本の大企業であってもいつ何が起こるかわからない世の中では、外資系企業に転職するのは別段リスクの高い話でもないように思います。むしろ日本企業では経験できない、ダイナミックな経営方針や動きの速さはキャリア形成の中では経験しておいて損はないと思います。

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