キャリアプラン 働き方

解雇に怯えない転職、キャリア形成とは

だれも会社をクビにはなりたくないですよね。でも、会社も生き残りをかけて必死な状態であることは皆さんも薄々気が付いていると思います。今まで賃金の安い、下請けの国と思っていた、台湾や中国にあっという間に追いつかれ、国際競争力という意味でははるかに台湾、中国のほうが先を行っている感すらある状況で、これから日本の会社は市場競争力を取り戻すべく、とてつもない努力が必要な状況です。まさに失われた20年を取り戻す必要があります。これは言い換えると、その会社で働く社員一人一人に支えられる努力でもあるわけで、残念ながらその努力に貢献できない人には会社を去ってもらわなくてはならないという選択肢を会社も取らざるを得ないほど弱っていることは、これからの時代を生き抜くためには覚悟しておく必要があると思います。

シリコンバレーに身を置いて、いろいろな国からやってくる若い人たちを見ていると、日本はよくも悪くも、本当にのんびりしていると感じます。特に中国やインド、ベトナムなどあまり裕福とは言えない国からくる若者は本当に野心にあふれています。少しでも早く知識やノウハウを吸収して、何かを成し遂げたいという気迫が体中からあふれ出ていて、アメリカに来たばかりで英語もたどたどしかったのが、半年、一年もすると怒涛の勢いでネイティブ相手に怖気づくことなく議論するようになっていたりするのです。そして、就労ビザの問題と闘いながら、少しでも自国の外で働くスキルを身に着けようと必死です。こういう若者を目の当たりにすると、さすがに優秀な日本人も、グローバルな視点でみると分が悪いなと思ってしまいます。

おそらく、日本の多くの方は社会不安や世界規模での競争による雇用システムの変革から、”職を維持する”ということに大きな不安をもっていると思いますが、シリコンバレーで目にする若者を見ていると、

職を失うことに対する後ろ向きな不安ではなく、今必要なスキルは何か、どうすればそれが得られて、その結果それがどう自分の人生に安定をもたらすことができるのかに目を向け、日々悩んでいるように思うのです。

同じように自分の仕事に向き合って、不安を感じているのは同じでも、思考はまったく別であり、その結果もたらされるものにも大きな違いがでてくると思います。

つまり、何が言いたいかというと、

会社は価値を創造して、利益を出して、それを社員に還元します。言い換えると、価値を創造する活動は個々の社員にゆだねられていて、個々のレベルできちんと価値が創造できていないと会社としては価値の創造ができません。その点を個人のレベルで意識することはとても大事だと思うのです。自分のスキルがどう会社の価値創造に貢献しているのかを説明できる人は多くはないと思いますが、転職やキャリアアップを考えるには、この部分をきちんと理解して、誰かに説明することができれば、成功に大きく近づくと思います。

以下のグラフは一般的に日本の会社における給料と会社への貢献度にどのような相関があるのかをまとめてみたグラフです。私の経験をもとにまとめたものですので、主観的な見方であるとは思いますし、会社の方針も様々だと思いますが、今働いている会社の状況を見まわしてみてください。きっと賛同してくださる方も多いと思います。

赤い線が給与額、青い線が対給与における会社への貢献度です。新入社員から20代後半くらいまでは、会社は社員を教育して一人前の会社員に育てます。グラフの①の年齢層です。日本の会社は基本的にこの年代の社員に即戦力を期待せず、教育して会社の色に染める努力をします。その結果、もらえる給料のほうが、貢献度にくらべて多くなります。つまり会社にとっては投資期間です。ただ、20代後半に差し掛かると、状況は逆転します。教育された社員が会社を支えるようになります。実業務で手足を使って、働きまくるのがこの年代から40代中盤までになります。つまり②の年齢層です。実際、会社の大半のオペレーションはこの年代が支えているはずです。上の人間は口だけで指示を出し、この中堅どころが実際の問題に直面し、問題解決の糸口を探して、その実行まで担っていると思います。また、強力なリーダー候補が生まれてくるのもこの年代です。給料はどうかというと、じわじわ上がってきますが、やはり急に給与が上がり始めるのは役職が付き始める30代以降です。ただ、40歳を超えると、昇進も狭き門になってきます。給料もそれに伴い減速気味になるでしょう。この時から、貢献度と給与の関係がまた逆転を始めます。それが③の年齢層です。管理職の役職名はあるものの、名ばかりの管理職が増殖するのがこの年代です。厳しい話ですが、ここから先の年代は待遇に大きな差が出てきます。それが④と⑤の年代です。役職定年で、給料は大きく下がります。その後定年を敢え無く迎えることになります。リストラや解雇になりやすいのは会社への貢献度が下がる③以降の年代であることは言うまでもありません。

キャリア形成のカギは、③の年齢層に差し掛かった時に、グラフ中の緑の矢印のように会社への貢献度が落ち込まないキャリアをいかに①、②の期間に作るか、にかかっています。

①、②の年齢層の方は、会社への貢献度も大きく、言い方は悪いですが、対費用効果の高い年齢層です。この年齢層は会社もできれば手放したくはありません。できる限り、抱えておきたいのです。しかし、そこで安心して②の時期を危機感なく過ごしてしまうと、あっという間に③の年齢に達してしまうのです。もはや会社の言いなりになっていても、会社は守ってくれませんから、会社という枠組みを使って、自分の名前の入った看板を大きくして会社の看板に依存しないキャリアを作ることが大切だと思います。

今まだ①や②の年齢層の方は、これから③に向けてどうキャリアを伸ばしていくかをじっくり考えれば良いですし、③の年齢層の方は、今自分のスキルが何かを分析して、それが生かせる方策がないか考えてみてください。

もし何も見つからないといってあきらめかけている方。その時は、新しい何かを始める時がやってきたと言う事です。あきらめず、立ち止まらず、考えてみてください。あきらめてしまうと何も起こりませんが、何か始めれば、何か起こる可能性がでてきます。

最後に誤解を与えてしまうといけませんので、述べておきたいと思いますが、私がここで言った”価値を創造できる人材”というのは、ものすごく特別な才能やスキルを持った人だけをさしているのではありません。実際そんな人はほんの一握りです。価値が創造できる人材を判断する私の大義は、

もし会社に自分を”必要な人材”と不必要な人材”の2択(中間はありません)で選んでもらった場合、”必要な人材”と思ってもらえるかどうか

だけです。

そして自分が何より、その根拠をきちんとわかっていること。ここが重要です。

そんなに難しいことではありませんので、あまりハードルを上げすぎて気がめいってしまわないで欲しいのですが、会社の判断は、あなたの年齢や期待される役割で日々変わってくることには気を留めておいてください。ですから少し先を見て、キャリアプランが必要なのです。

私も道半ばです。一緒に頑張りましょう。

-キャリアプラン, 働き方
-, ,

© 2021 成果主義を生き抜くキャリアプラン、転職のすすめ